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シニアテニス両手打ちでの挑戦記 60歳代半ばにしてエルボーをこじらせ片手では打てなくなりバック、フォアーとも両手打ちに替えての試行錯誤、全日本ベテランテニス選手権出場目指してのつれづれ。

ていちゃん
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    自分と戦え

    日曜日、曇り時々小雨。
    いよいよ全豪が近づいてきた。テレビの「ザ・スター クルム伊達公子」の録画を見る。

    松岡修造はグランドスラムで最低でもベスト4に入ってほしい、沢松はウインブルドンで1勝上げてほしいと言っていた。ウインの1勝はかなうと思うがベスト4はどうかなという気がする。
    確かに伊達が復帰して日本のテニス界にカツを入れたが、その効果はなかなか現われない。男女のプロテニスは刺激を受けたはずなのに成果には程遠くて「伊達」だけが実績を上げて報道され続けて、注目されているのは致し方のないことだが、さびしい。
    しかし、おかげで伊達選手の過去の出来事を知ることが出来た。

    伊達は高校生で全日本選手権べすと4となって高校生には無敵だったのに、団体戦で沢松奈生子と対戦してファースト62と容易に取ったのにセカンドを46と取られてファイナルを46で落として負けたと言う。無敵だった伊達のショックは大であった。
    その試合をたまたまそこに居合わせた新人の雑誌記者が記事にしていた。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    彼女が叩いた燃え盛る紅蓮の炎のように。彼女は拾った、永久の冷静さを保ち拾い続けた。だが、炎の熱量はあっとうてきだった。耐えるだけでは限界がある。ぎっしり埋った沢松びいきの多かったスタンドに伊達に勝利を予感する空気が広がっていたのは確かだった。けれども予感ははずれた。

    セカンドは伊達の強打にミスが目立つようになる。歯車がくるいはじめた。何処で狂ったのかなぜ狂ったのか、伊達は苛立ちを隠せなかった。

    打ち込んでも打ち込んでも相手は打ち返してくる。砕いても、溶かしても氷は氷のままだった。
    最終セット、相手を打ちのめす為に発揮されていた伊達の攻撃性は自分自身に向けられるようになっていた。壊れない沢松よりも壊れやすい自分を標的にする、伊達が伊達を壊そうとする。もがき、あがき叫んで、彼女は沈んだ。轟沈だった。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    1週間後のジュニア選手権で伊達は沢松に60 61で快勝したという。試合前に小浦コーチに言われた言葉、お前は沢松とう名前と戦っている名前と戦うな「自分と戦え」と。

    二人にとってこの試合は思い出深い試合だったそうだ。
    日記 | 投稿者 ていちゃん 23:51 | コメント(0) | トラックバック(0)